2018/01/10 23:10

盆栽を育てるうえで一番大切な作業は水やりです。

初心者が枯らす原因のほとんどは水やりが理由ではないでしょうか。

 

剪定や針金掛けを一生懸命に覚えても、水やりの仕方が悪いといつまで経っても盆栽と呼べる物にはなりません。最悪の場合は枯れてしまいます。

 

水やりの基本中の基本、鉄則は”乾いてから与える”です。

 

これはどんな植物についても言えることですが、盆栽は創り込むものですから、より細かい管理が必要です。

 

盆栽業界では「水やり3年」という言葉があるくらい難しいのです。

 

「乾いてから」とは、具体的にどんな状態かというと、表面は完全に乾いており、少し土を掘ると湿っている位の状態です。

 

(あくまで盆栽の場合です。最近流行りの多肉質の植物は鉢全体が乾くまで与えませんし、ランなどもミズゴケが乾くまでは与えない場合が多いです。逆にシダなどは少し乾いたらマメに水を与えます。)

 

また、植え替えしたてのものは、非常に良く乾くので少し回数を増やした方が、樹の傷みが少ないと思います。

 

水やりの目的は水分を与える事と同時に、鉢の中に酸素を送り込むことです。

ですから、鉢底から必ず水が何度か出てくるまでは水をあげることが大切です。

水圧で鉢の中の古い空気を押し出しているイメージで与えると失敗が少ない気します。

 

一度では足りないと思う鉢には、一通り与えてから、改めて追い水して下さい。

 

水やりは、盆栽の樹種やサイズ、植え替え年数、天気や季節によってその都度違います。

一番重要なことは一鉢一鉢をしっかりと日々観察しながら与えるという事です。ご自身の棚場の条件や盆栽の状態を把握して、独自の水やりのサイクルを見つける事が必要です。

 

また、水やりのタイミングは植物を見る良い時間になりますので剪定のタイミングや植え替えの時期、病害虫の有無などしっかりと確認すると良いと思います。